Popol Wuj続き

ヒメネス神父が書き写したポポルヴフ。現存最古のもの。Sto. Thomás Chuílaとあるけどチュイラはキチェ語でチチカステ(イラクサ)の上という意味。現在のチチカステナンゴ市。

一ページ目がこちら。

この写しからは中々分かりにくいけれどポポルヴフは韻文と散文が入り混じった形で構成されている。これまでの殆どのスペイン語訳版が物語の内容に焦点を当てているため,その点がないがしろにされているのは残念なこと。

レシーノス版もそうであるため,結果として唯一の日本語版である林屋版もそうなってしまっている。

三つの言語による紙芝居プロジェクトのため,改めてしっかりポポルヴフを読んでいるけれど,表現豊かな書籍だと思う。読んでいて情景が頭に浮かんできて司馬遼太郎の峠を読んでいた時の感覚を思い出した。

テッドロックやサム・コロップも指摘している通り,最も普及していると思われるレシーノス版には誤りが結構あるし,このヒメネス神父版をベースにした日本語版を作成したい気持ちはある。

こちらは日本語版の動画。双子の兄弟フナフプーとイシュバランケーがうぬぼれたウクヴ・カキシュを退治しに行く場面を描いたもの。シェラの日本語を学んでいる女の子にナレーションを頼んだ。

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