In lak’ech(インラケチ)?

キチェ語を話すと分かると”in lak’ech”(インラケチ)って知ってるとかどういう意味?と聞かれることがこれまでに数回あった。なんでも「マヤ語」で

私はもう一人のあなた

という意味らしい。

キチェ語でも「in」が私(英語でいうIの私)という点では当てはまるけど,in lak’echというのは聞いたことがない。

少し調べてみるとニューエージ的な考えであると分かる。in lak’echという表現が実際にマヤ系言語で存在するか否かは他の言語を知らないので何とも言えないけど「マヤ語」と言っている時点で主張そのものが間違っている様な気が。

印欧祖語の話をしている様なものでとなると,コロンブスのアメリカ大陸「発見」よりも古代ギリシャ文明よりも遥か昔の話をしていることとなる。まぁ,マヤにもproto-mayaという仮説上の統一言語はあるけれど。

in lak’echについては語ることは特に無いけど,キチェ語でいいなと思う表現を一つ紹介:

¿Jas kub’i’j ak’u’x?

直訳すると君(スペイン語のtúやフランス語のtu)の心臓は何と言っているの?で迷いがある時や煮え切らない時に「どうしたいの?」という意味で使う。

ak’u’xはカンテルではawanima’でも大丈夫。anima’も心臓の意味。なので目上の人に対しては

¿Jas kub’i’j k’u’x/anima’ la?

となる。まぁ,目上の人に対してはこういう質問はしないかな。

Jujun ojer atz’yaq

15年前に撮った写真。ウィピルのデザインは現在のものとは大分異なる。コルテもよく見ると裾のスタイルが変わった。

ある意味言語とは違い、今でも変化を続けているのが先住民女性の民族服po’tとuq’。

Jujun ojer atz’yaqで昔の服数着という意味。

Jun k’ak po’t

新たなウィピル。といってもまだ生地だけ。これを今後サイズを合わせて着られる様にする。

カンテルやシェラの周辺では今、鳥と花が入ったデザインのものが流行っている。伝統的な民族服と言ってもオシャレしたい気持ちは万国共通なのかなと思う。