自殺

デュルケムが自殺論を出版してから今年で確か120年。未だに社会科学ではマストな古典として捉えられている。

グアテマラは自殺率が比較的低いと思うけど先住民の村にいるとその理由がよく分かる。

貧しい人は多いけれど、飢え死にや孤独死する人はまずいない

ということ。

つらいことは沢山あったとしても相談に乗ってくれる人が必ずいる。質素でも何かしら食べるものを恵んでくれる人がいる。自殺論からも推測できる様にそういった状況の中で人が死を選ぶことは少ないと思う。

短くないグアテマラ西部の先住民との交流で自殺について間接的に聞いたのは2回。先月カンテル市で二件目について聞いた。マヤ・先住民の正式な過程を得ずに結婚しようとしたカップルが男性の方の母親に拒絶され、自殺を試みたそうだ。普段、孤独を感じることのない人が母親から突然強い拒絶反応を示されると絶望感は半端ないのではないか。特に10代の若い子だったらそのショックは計り知れない。

先住民と一括りに言及されることが多いけれどその人間関係、民族間関係・感情はとても複雑だ。そして、前述の様な形で若い命が失われるのはやはり残念なことだ。

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